行政書士開業準備中~遺言編7&生前契約編2
生前に行う契約つまり生前契約の種類はは幾つかあります。
例えば見守り契約。
これは、お一人様で高齢の方向けに週1回電話をしたり、月1回訪問してその方の生活を見守るものです。
更に、自分の死後の事務処理を前提としたものがあります。
死後事務委任契約です。
人が亡くなると、まず葬儀を行うか否か、の問題があります。
行わない場合、周りにどのような説明をすればよいでしょうか。
故人が、あらかじめ周りに、絶対に葬儀をしてほしくない。
とでも言ってくれていれば対処の仕様はあります。
では行うなら葬儀費用は誰が払うのでしょうか。
故人ですか、それとも遺族ですか。
故人が払うとしても、銀行口座は死亡が分かると同時に凍結されます。
故人が予め準備をしているのでしょうか。
遺族だとした場合、長男ですか、長女ですか、それとも次男、次女。
では、公平に皆均等に払いますか。
均等だとして、どこまでの範囲ですか。
何親等まででしょか。
次に葬儀はどんな種類にしますか。
一般的な葬儀ですか、家族葬ですか、1日葬、それとも直葬でしょうか。
お墓はどうしますか。
今は、お墓だけでなく、手元供養、散骨といった方法もあります。
では既にあるお墓がある場合、そのお墓に納骨ですか。
仮に遥か遠方にお墓がある場合どうしますか。
それこそ墓じまいの問題が出てく可能性もあります。
嫁姑シリーズ後編①です。
前篇・中編は以下です。
さて、お嫁さんからの献策があり、のんびり長男も迷い始めました。
お墓に入れた方が良いのかな、、、でも母さんは、遺言書で樹木葬が良いと言ってたしな~困ったもんだ。
前もって言ってくれたら良かったのに、よりによって遺言の中に書いちゃってさぁ。
優柔不断でのんびり長男が迷っている間に、更に嫁から追撃があります。
嫁:私、実家のお墓に入りたい。。。
お嫁には来たけど、お墓に入るかどうかは別の話じゃない。
長男:えっ、、、何言ってるのこんな時に。
嫁:お義母さんがお墓に入らなくて樹木葬が良いなら、私だって考える権利ぐらいあるでしょ。
幸い、実家のお墓は兄が祭祀承継者だし、兄は私が実家のお墓に入るって言ったら泣いて喜んでくれる。
兄は私の事可愛くてしょうがないんだから!
長男:(あ~こいういうの嫌なんだよな~、実家の墓ってなんだよ、面倒くさい、あてつけかよ、でも口じゃ勝てないし、、、)
じゃ、遺言書に書いてあるのどうするの?
嫁:遺言書って言ったって付言事項に書いてあるだけでしょ。
それは単なるメッセージ。
それってずるくない?
遺言書の付言事項に自分の思いを書くのは自由よ。
でも一つ大事な事が欠けてない?
相手の事を考えていないって事。
相手を拘束するような事は、書くべきじゃないんじゃないの?
そうでしょ。
樹木葬にしたいって言うのは勝手だけど、ただ遺言の付言事項に書くだけなら、言うだけ言って、あとはよろしくっていうのと変わらないわよ。
例えば、家族が仲良くしてほしいとか、
私の事を忘れないでほしいとか、
それは構わないと思う。
でもね、相手の行為を強いる場合は、必ず相手の意思を確かめないと。
相手の時間も奪うし、意思も奪っているわよ、場合によってはお金も奪うわよ。
相手の行為が必要なら、必ず相手の意思を確かめないと。
じゃ聞くけど、そもそも、樹木葬って場所はどこにするの?
時期はどうするの?
費用は?
誰が選ぶの?
長男:あ~分かった、分かった。母さんはお墓に入れる。
それで良いんだろ。
(本当に面倒だな~)
嫁:ありがとう。でもなんか私が悪いみたいね、ごめんなさいムキになって。でも、私の思いをわかってくれて本当にありがとう。
長男:いやいや大丈夫。やっぱりお墓があるんだし、家族は一緒が良いよね。(機嫌が直った、良かった。。。)
嫁の方が一枚も二枚も上手です。
少しオーバーに書きましたが、安易に、エンディングノートや遺言書の付言事項を利用すると思わぬ結果を招きます。
エンディングノートや遺言の付言事項に書くべきものとそうでないもの、これらをしっかり使い分ける事こそ、重要だと感じます。