行政書士開業準備中~墓じまい編10(応用編3)
実家の墓じまいの際、自分なりに図書館で本を借りて、予備知識を得た、、、はずだった。
3冊ほど読み込み、墓じまいの手続きだけでなく、住職への話の持っていき方、分骨の方法も頭に叩き込んだ。
お墓全般の知識についても詳しくなったと自負している。
家墓、夫婦墓、個人墓、この辺りはぱっと出てくるようになった。
納骨堂、樹木葬といった形態も理解したし、散骨、手元供養といった事も改めて知った。
それでも妻から聞いたお墓については、全く知らなかった。
みなし墓地の続編です。
娘の亜希から提案があった。
「私、来週の月曜、火曜と有給取ってるの、使え使えってうるさくて。丁度請求も終わったばっかりで余裕があるし。久しぶりにお母さんの田舎行ってみたいな」
娘の亜希は介護施設で介護請求の事務をしている。
10日が締めなので、その直前はかなり忙しいらしい。
今までは、一部手伝って貰っていたようだ。
だが苗字は同じで、名前が違う人に誤って請求書を入れたり、細かいミスが頻発する事から、自分ですべてやっているそうだ。
締めが近づくにつれ、ストレスがマックスになる。
たまには旅行も良いかもしれない。
「あらそうなの?そうねぇ、こんな機会でもなきゃ行かないしね。土曜出発でどうかしら。でもお父さんの都合も聞かないと?」
数日間、松坂慶子似に職員さんに会えない、、黒のタイトのドレス、、、もう少し想像してみたいのだが、、、
「もしもし」
「もしもーし」
「お父さん、、、その口閉じなさい!」
知らぬ間に口が開いていたようだ。情けない。年は取りたくないものだ。
「そうだなー、久しぶり行ってみるか」
グッバイ、慶子、浮気するなよ。。。
さて四国。
久しぶりにお義父さんとお母さんにお会いしたが、相変わらず元気そうだ。
二人とも80を超えているはずなのに、年齢以上に若く見える。
毎日の畑仕事のおかげだろう。
それでも、年の影響かところどころ、日々の生活に影響が出ているそうだ。
「お義父さん、お義母さん、御無沙汰しておりました」
「こちらこそ、遠くからわざわざ来ていただいてねぇ。。。ありがとう」
しばらく近況を報告しあって本題へ。
「ところでお墓の件なんですが、どうされるのですか?」
「それが、どうしてよいのか、ようわからんのよ。大体わしが生まれた時からあったものだしなぁ。」
「ここから20分ほどの所にお寺さんがありますよね。行かれましたか?」
「実はそこの住職さんと一度話したのが、うちでは管理していないという事だそうだ。所謂みなし墓地なので、一度役所に行くことを勧められた。だけど何せ遠くてのぅ。車の運転も億劫だし」
「みなし墓地ですか、、、。」
私の運転で、お土産を買いに行く娘の亜希を途中で下ろし、お義父さんと市役所に行ってみた。
妻とお義母さんはお留守番。
何でも近所の〇〇さんがお茶菓子持って遊びに来るそうだ。
市役所には前もって電話して、必要なものを揃えて向かった。
市役所職員:「まずみなし墓地の件ですが、その前に墓地、埋葬法のお話を軽くさせて下さい。」
私、お義父さん「お願いします」
次回へ続く。