行政書士開業準備中~英文契約書編17

considerは、ご存じのとおり、考えるという動詞です。

では名詞形は、、、という事で前回ご説明したconsideration。

熟慮、検討という意味になりますが、英文契約書ににおける使われ方は、約因になります。。。。

約因って言われても分かりませんよね。

大学の講義で英米法を受講された方なら、もしかしたら授業で触れているかもしれません。

約因理論とも言いますが、英米法の概念になります。(固い言い方ですみません。)

要するに、当事者お互いに何らかの利益があるんですよって事なんです。

固い言い方では、対価関係と言ったりしますが、ここは和文契約との違いの一つです。

対価関係があることから無効にならず(できず)強制されることになります。

 

さて英文契約書編の3回でベニスの商人のお話をしましたが、覚えていらっしゃいますか。

あの契約、端的に無効にしてしまえば良いんです。ところが無効にはせずに判決でこう言います。

「肉は切り取っても良いが、契約書にない血を1滴でも流せば、契約違反として全財産を没収する」

無効にしてないですよね。

 

私は、ヨーロッパは勿論、アメリカにも住んだことはないので分かりませんが、日本人が想像する以上に契約に重きを置いているのではないでしょうか。

では前回の一文です。

①NOW THEREFORE,②in consideration of ③the mutual covenants and agreements ④set forth herein,⑤the parties  agree  as follows:

①よって

②約因として

③相互の誓約と合意

④本契約に規定された

⑤本契約当事者は以下の通り合意する

繋げると

よって本契約に規定された相互の誓約と合意を約因として、本契約当事者は以下の通り合意する。

という訳が出来上がります。

この後、皆さんご存知の第1条、第2条と続いていきます。

因みに英文契約の概念として有名どころとしては、コモン・ロー

とエクイティ。口頭証拠排除ルール(Parol evidence rule)があります。

ご興味がある方は、一度ネットなどでお調べになってみては如何でしょうか。ワイドショーよりはためになると思いますよ(笑)

書き忘れました。

9月10月と嫌ですがToeicを申し込んでいます。

普段の勉強の際、目にした単語で英文契約書に出そうなものはピックアップしてブログに書いていこうと思います。