エンディングノートと死後事務委任③

神奈川ネタで久々の嬉しいニュース。

ついに我がベイスターズが単独三位です。

大洋ホエールズの時代からのファンとしては久々の頂点を目指してほしいです。

今年はいけそうな気がします。

思い起こせば10連敗中、他人ごとのようなラミレス監督のコメントを聞くたびムカッとしましたが、それも今は昔の事。

 

前回はこちら。

 

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「そんな事は気にしなくて良いのよ。では私の元気なうちに思っている事をお伝えしますね。今まで住んでいた家は月8万で貸してるのよ。この家は息子に相続させます。子供は息子しかいないのよ。主人は早くに亡くなったってしまったし」
「わかりました。お話を聞く限り相続人はご子息お一人になりますね」
「その家を息子が相続した後、売却するか、このまま持っていて家賃収入を選ぶかは息子に任せる。問題は嫁よ。昔、法律事務所に勤めていることがあるのよ。何かにつけて法律を持ち出して私をやり込めようとするから腹が立って仕方がないわ。今の人は家に嫁ぐって発想がないのよね。あら、ごめんなさいね、こんな事言っちゃって」
「いえいえ人間関係は外からは分からない事があります。勉強になります」
「それで嫁には何もあげたくないのよ。だけど息子が豊かになれば嫁にも恩恵はいっちゃうのよね」
「直接的にお嫁さんが何かを得るわけではないですが」
「間接的にはいってしまうのよね。まあそこは仕方ないわ。それで現金は500万ほどあるの。何もしなければ息子にいくわよね」
「そうですね」

「ペットの相続の話に戻るわね。例えば孫の咲に300万相続させる代わりにワンちゃんを飼育すると遺言に書くのは構わないのかしら」
「はい。ただ咲さんはお孫さんで今回の場合相続人にはなりません。300万を相続させるではなく、300万を遺贈するという表現になります。相続という言葉を使うのではなく、遺贈つまり遺言で贈与という意味になりますが、こちらの用語が適切です」
「書き方はお任せするわ。遺言執行者って最近知ったのよ。咲から聞いたのだけど、先生は遺言執行士って資格もお持ちなのよね」
「資格っていう程の物でもないですが、一応持っているといえば持っています。これを有効活用しているかと言われると胸を張ってできているとは言えないです」
「なら今回活用して下さい。遺言の執行は先生にお任せします。実はもう一つお願いがあるの。こっちの方がちょっと厄介かもしれないわね」
「厄介と仰いますと」

さてこれを他人に見せるのは先生が初めてね。
どんな顔するかしら。

「これをどうしようか迷っているの。今日来てもらったのはこちらが主眼かしらね」
「これは何でしょうか」
「見ての通り、骨壺よ」
「それは分かりますが」
「この骨壺の中に入っているのは私の死んだ息子なの」

先生の目が点になっている。
やっぱり驚いたわね。